転職に迷ったら、まず辞めずに済むことを考えるべきです。1960年代の高度成長期以来、日本は終身雇用の安定感を基に与えられた仕事をしっかりこなすことで成果を上げ、報酬を得てきました。ジョブ型雇用が注目され始めた現在においても丁寧な仕事と一つの会社で粘ることの意味は大きく、社内でのポジションを築いていくためには重要なことです。長く勤めていると仕事で失敗することもあれば、人間関係で悩むこともあると思います。出世から外れることもあるでしょうが、安易に転職の道を選ばないことです。
キャリアの積み上げにおいて人は2つのタイプに分けられます。粘ることで自分のポジションを築きあげる人。また、新たな環境に身を置くことで経験を成長に繋げることが出来る人です。
最近は、SNSの普及で副業や転職で簡単にお金が稼げるように錯覚する情報が飛び交っていますが、現実はそんなに甘いものではありません。一時的な感情に流されず、気持を落ち着かせてよく検討することが大事です。それでも会社の運営自体がブラックで体がもたないとか、学ぶものが何もなくなったと感じた時は転職のタイミング(転機)なのかも知れません。この場合、次のことをよく考えてしっかりと準備することをお勧めします。
では、転職に必要なことについて見ていきましょう。
- 何を求めて転職するのか
先に書いたように転職の理由をはっきりさせ、目的を明確にしておく必要があります。例えば「直属の上司と合わないから辞めたい」「なんとなく仕事がつまらない」などの理由で転職するのはリスクが大きいです。仮に転職に成功したとしても、同様の理由で会社を辞めてしまう可能性があります。ポジティブな志望動機がなければ企業からも受け入れられず、思うような結果が得られないことがあります。
- それは転職によって得られるものなのか
次にその目的は転職でないと達成できないものなのかもう一度よく考えてみることです。何度も言いますが、転職せずに済む場合はできることを考えるべきです。もし、職場の人間関係に不満を持っている場合、上司や人事部に相談すれば別の部署に異動させてもらえる可能性があります。人間関係や待遇面は、相談や交渉で解決するケースもあるため、ダメだと決めつけずに相談してみることは大切なことです。
- その為に必要な準備は出来ているか
転職は年代によって求められるスキルや経験が違ってくることは当たり前の事です。自分に照らし合わせて企業のニーズに応えられるか確認しておきましょう。
20代は、まだまだ経験の積み上げが必要な時期です。少し先のビジョンもイメージしておきましょう。
30代は、自分の人生の確立期でもあります。自分の得意や誇れるものを明確にしておきましょう。
40代は、求められるスキルも高くなります。市場の動向などはしっかり情報収集しておくべきです。
- デメリットに対する覚悟はできているか
これまでより収入が下がる可能性があります。給料は生活のためにとても重要なポイントです、求人票では各種手当や賞与なども良く確認し、生活が維持できることをシュミレーションしておくことです。また、人間関係を一から築いていくことも必要になり、転職先の職場に慣れるまでは時間もかかれば神経を使うこともあります。もちろん上司が年下であるケースも想定され、過去の栄光やプライドにとらわれると失敗することがあります。
最後に転職する際に役立つツールを紹介しておきます。
・職業能力評価基準
「職業能力評価基準」とは仕事をこなすために必要な知識と技術・技能に加えて、成果につながる職務遂行能力を業種別、職種・職務別に整理したものです。使い方のヒントとなる導入・活用マニュアルや各業種に合わせたモデル評価シートなども公開されており、全て厚生労働省の公式サイトからダウンロードし無料で利用が可能です。
・ジョブカード
ジョブカードは厚生労働省が様式を定め、「生涯を通じたキャリア・プランニング」の機能を担うツールとして広く普及を進めています。ジョブカードを作成することで、自分の強み・弱みや能力に気付くことができ、これまでの経験を踏まえたキャリアプランやそれに向かってやるべきことが描けるようになります。
・キャリアインサイト
「キャリア・インサイト」は、利用者が自分でパソコンを使いながら、適性評価、職業情報の検索、適性と職業との照合、キャリアプランニングというキャリア・ガイダンスの一連の流れを経験できるシステムです。ハローワーク、求職者・転職者のための職業相談機関、大学等の教育機関などでも体験が可能です。
いかがでしょうか。転職は自身のキャリアにおいてとても大きな転機となることがあります。状況によりエージェントや支援機関のサポートを受けながら進めることも有効です。いずれにしろ後悔のないようしっかりと準備して望んで下さいね。
後は行動あるのみ!始めなければ何も変わりません。行動すれば何らかの道筋は見えてくるものと思います。














